平成23年1月25日
菅内閣問われる実行力
 
菅内閣問われる実行力/きょう通常国会召集/政治とカネ 国会での説明責任が第一/NHK番組で漆原国対委員長

 
 第177通常国会がきょう召集されるのを前に、公明党の漆原良夫国会対策委員長は23日午前、NHK番組「日曜討論」に与野党の国会対策責任者とともに出演し、菅再改造内閣や来年度予算案への対応などについて見解を述べた。
 漆原国対委員長は、内閣再改造について、「事実上、問責大臣を更迭した、問責対応型の内閣改造だ。新鮮味がない」と指摘。また、民主党の政策を厳しく批判していた与謝野馨氏を党外から経済財政担当相に起用したことについては、「(与謝野氏は)言行不一致ということで国民の信頼が得られないのではないか」と主張した。
 さらに、「菅内閣はいろいろなことを言うが、今は実行力が問われている。百の言葉よりも一つの実行力(が大事)と強く申し上げておきたい」と強調した。
 また、来年度予算案について、「2年続けて(税収よりも)国債(発行額)のほうが多い。しかも、子ども手当や(農家の戸別)所得補償で大きく(支出の)金額を増やしている。こういうやり方がいいのか」と疑問を呈し、「私どもは予算に反対だ。その予算をそのまま執行するような関連法案にも慎重にならざるを得ない」と力説した。
 また、税と社会保障の一体改革に関して、消費税などの増税論議を優先する政府・与党の姿勢を厳しく批判。「どういう社会保障をめざすかを確定し、その上で、ふさわしい負担はどうなのか(考えるべきだ)。順序が逆だ」と指摘した。
 民主党の小沢一郎元代表が「政治とカネ」の問題で国会での説明責任を果たしていないことに関しては、「民主党の中では離党勧告という声も聞こえてくるが、それは民主党内の問題だ。私どもは国会における説明責任を果たしてもらうということが一番の目的だ」と強調した。

(平成23年1月24日付け公明新聞より転載)